Botanic Gardens Conservation International
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植物保全をテーマにした園内ガイド

 

自然界では絶滅してしまった、あるいは絶滅のおそれのある植物が、植物園で栽培されていることがあります。「植物園の日」の来園者にこれらの重要な種に焦点を当てたガイドツアーを準備しましょう。野生植物に、直接、触れた経験が少ない多くの一般の人々にとって、それらが自然界で直面している危機を理解するのは、大変、難しいことです。このガイドツアーを通して、より多くの来園者に、危機にさらされた数々の野生植物を間近に紹介し、それらを救うために、日常生活の中ではどんなことができるか、ちょっとしたヒントを提供しましょう。さらに、ガイドツアー中には、貴植物園で行なっている植物保全活動を、積極的にPRしましょう。

植物の選択

計画の第一段階は、展示植物の中からガイドツアーで説明する植物を選ぶことです。保全状況、植物にまつわる様々な観点からの話、安全性の問題。この3項目が選択の際の考慮すべき基準となります。

1.保全状況

どの植物が絶滅に瀕しているか?危機の度合いや保全状況を評価する法や制度が、国際、国、また地域レベルで制定されています。どれに注目するかは自由ですが、これらの中から一つを選択し、絶滅危惧種と確認されているか否かを確かめましょう。 国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト

国際自然保護連合が定める保護評価の世界基準です。「IUCN 絶滅のおそれのある生物種のレッドリスト」では、絶滅危惧IA類(CR)、絶滅危惧IB類(EN)、絶滅危惧II類(VU)などに分類されています。2006年の時点では、およそ30万種の地球上の植物のうち、12000種だけが保全状況の評価がなされています。そして、そのうちの8000種が絶滅の危機に瀕しているとみなされています。

日本のレッドリスト

1989年、日本の植物レッドデータブックが、日本自然保護協会と世界自然保護基金日本委員会(WWFジャパン)によって、初めて作成されました。1991年から、環境省がすべての野生生物のレッドリストを作成している傍ら、定期的な見直しの取りまとめを行っています。

環境省 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律

通称「種の保存法」と呼ばれるこの法律は、1992年に制定、翌年施行されました。絶滅のおそれのある野生動植物の種を指定し、その捕獲・採取、譲渡、輸出入などを禁止しています。この法律では、国内産植物19種をはじめ、国際的に保護が必要なランやサボテンなども指定されています。

この他、希少な野生植物の保護に関わる条例や都道府県別のレッドリストがあります。

2.植物にまつわる話

植物は素晴らしい話題を提供してくれます。絶滅の危機に瀕している植物も、それは同様です。民族植物学的に興味深い種(例えば、ある少数民族による特殊な利用)や、医薬としての特性を持つ種、美しい花や木に価値のある種、地球からは絶滅したと信じられていた、最近、再発見された種、自然界では絶滅してしまったがある植物園では元気に生き続けている種など。話の内容は重要でなくても、話をすることで来園者の興味を引きつけることができるはずです。それに成功すれば、来園者は植物を保全し、植物園の保全への努力を助けたいと望むようになるでしょう。

3.安全性の問題

 

植物はすでに、地球上で最も絶滅のおそれのある種です。一般の人々が植物園内を散策することが、絶滅の危機のおそれのある植物を、これ以上、危険な状態に陥らせないように注意しましょう。植物園の植物の盗難や損傷は深刻な問題です。展示植物の中で、容易に掘り出され損傷を加えられるような絶滅に瀕した珍しい植物種をツアーのために選ぶのは避けましょう。個体が小さくて盗難の心配がある種の代わりに、安全な場所にある種、あるいは、木本種を選ぶようにしましょう。安全性を考慮した結果、特定の植物について話すことができない場合には、絶滅の危機に瀕している植物が見つかった自然環境や植物群落について話すのも一案です。こうした話では、絶滅危機レベルの低い植物種を例として上げることができるでしょう。

園内で保有する植物の保全状況を確認

絶滅の危機に瀕している代表的な植物の仲間は、針葉樹、サボテンや多肉植物、ソテツ、食虫植物、ラン、ヤシ、球根植物、そしてその国の自生種です。これらの植物は、絶滅寸前の自然環境に生育していることが多く、自然界での過剰な採取の被害や、外来侵略種の脅威にさらされやすい可能性が高い状況にあります。一方で、これらの植物は、多くの植物園がコレクションとして栽培している種でもあります。各植物園が自らのコレクションや展示植物の保護状況を確認することは、非常に重要です。下記の資料などを利用し、どの植物園でも、それを実践するようにしてください。

IUCN 絶滅のおそれのある生物種のレッドリスト:

オンラインのデータベースを使って、リストは検索できます。個々の種だけではなく、他の様々な基準を指定して検索することができます。IUCN日本委員会は、詳しい検索方法をオンライン上で公開しています。

詳しくはこちら>>>

Global Trees Campaign (世界樹木保全キャンペーン)

世界中の樹木の10%が絶滅のおそれに瀕しています。その中には、世界中の針葉樹のうちの56%もが含まれています。「Global Trees Campaign (世界樹木キャンペーン)」のウェブサイトにはオンラインで検索できる「世界で絶滅のおそれのある樹木のリスト」のデータベースや、樹木に関する詳しい情報が掲載されており、植物リストを制作する際には、とても便利です。

詳しくはこちら(英語のみ)>>>

BGCI Plant Search(植物検索):

世界中の動植物園で栽培する植物の検索データベースです。絶滅のおそれのある種のうち、どの植物が植物園で栽培されているかを把握しやすいように、500以上の植物園類似施設がデータを共有しています。しかし、植物の安全を守るために、それぞれの種を保有する植物園の名前は伏せてあります。貴植物園のデータが、まだこのデータベースに未登録でしたら、是非、データの提供にご協力ください。

詳しくはこちら(英語のみ)>>>

BGCIの「植物保全のチェックリスト」

このパンフレットは家庭園芸愛好家が、日常生活の中で絶滅のおそれのある植物を救うためにできる行動について詳しく説明しています。下記よりダウンロードし、「植物園の日」やそれ以外の日にも続けてご利用ください。

「植物保全のチェックリスト」ダウンロード>>>

 

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